今年2020年の大河ドラマ「麒麟がくる」、第4話の感想・考察です。ネタバレしています。
尾張で光秀を助けたのは、誰?
尾張に潜入した藤庵と、光秀と菊丸。信秀は、藤庵に会いに来た商人を追いかけるように部下に命じ、光秀と菊丸は追われることになる。
ちょっとした小競り合いがあった後、光秀がそれなりにピンチのシーンに。しかし、そこで森の中から石が飛んできて、それが光秀を追う武士たちを襲う。そのおかげで、光秀はなんとか逃げ切ることが出来る。
このシーンで、森の中から石を投げていたのは、誰だったのか。複数の農民?のようにみえたけど、はっきりとは確認できず。
助かった光秀がその石を投げてくれた話を菊丸にすると、「はぁ。そうですか」みたいな塩対応の菊丸。この塩対応が、なんか怪しい。
石を投げた人たちの正体は、おそらく次の2パターンのどちらか。
一つ目は、ただ単純にそこら辺にいた村人たち。織田家の武士への不満が日ごろ溜まっており、一般人(の格好をしているので傍から見るとそう見える光秀)がピンチなのを見て、彼を助けてあげようと思い、石を投げていた、的な。
しかし、そう考えると、武士に対して石を投げまくるのは、村人的にはかなりリスキーな行動なのではないかと思ったりする。後々に織田方に身元が特定されたら、なんかやばそう。
二つ目は、菊丸の知り合い。先にふれたが、ここのシーンの菊丸の塩対応ぶりは、怪しさ満点だった。菊丸曰く、彼は尾張にもそれなりに来ていたことがあり、尾張の地理にも相当詳しいらしい。その中で何らかのネットワークを形成し、“菊丸軍団”的な何かがあったりするのかなとも思ったりした。
しかし、そういった集団が形成されていたとしても、それがたまたま光秀と菊丸が襲われていた場所にいたのは、偶然過ぎる。もしそうなら、あらかじめあそこに光秀と菊丸が行くことを知らせていないと、あの状況は生まれない。
菊丸の正体は?
そもそも、菊丸はいったい何者なのか。
ツイッターなどでも、彼の正体についてはそれなりに議論されているようなので、このことは、「麒麟がくる」を見ている人にとっての関心の一つなのは確からしい。
私は歴史に疎く、かつ今回の「麒麟がくる」を視聴するにあたっては、ネタバレせずに楽しみたいので、それぞれの人物のwikiなどは見ないようにしている。
その中で私の予想(というか妄想)は、おそらく、少なくとも菊丸はただの農民ではない、ということ。
先ほどふれた今回の塩対応もそうだし、そのほかのシーンでも、「少し誇張された“素朴さ”」みたいなのを演じているキャラクターに見えてしまう。
もちろん、菊丸が“ただの素朴なキャラクター”という場合も相当にあるわけだが、なんかそこに怪しさみたいなのを感じてしまう。
私の中で今のところ一番有力、というかこうなったら胸熱展開だなと思うのは、菊丸が何らかスパイだという説。
菊丸は、どこからか(誰からか)の命令で、美濃に潜入したスパイなのではないだろうか?
これの根拠は、あまりなく、ただ単にこういう風に話が展開したら面白いなと思うだけなのだけど。
確か菊丸は最初、野党に捉えられてた人として登場したはずなので、わざわざスパイがそんな侵入の仕方をするか?と思ったりするが、むしろそういう侵入をすることで、後々それが理由で美濃に戻ってきたり光秀に近づいたりすることに理由がつくので、それはそれで怪しい登場の仕方だったとも思ったりする。
いずれにせよ、この後も出てくるキャラクターらしいので、そこは楽しみ。
といいつつ、正直菊丸はただの農民のキャラクターなのかなとも思ったりするので、今回光秀を助けてくれた石を投げた人々の謎だけ後々の話で解ければいいかな、とも思う。
竹千代、登場
今回の目玉の一つは、竹千代(徳川家康)が登場するところ。
光秀は1話から長谷川博己が演じているスタートだったが、逆に家康は幼少期の俳優が演じているところからスタート。
竹千代が籠に隠れるシーンで、光秀が彼に「わたしに出来るのは、ここまでです」みたいなことをいうシーンがあったんだけど、これは何かのメタファーなのか?
わたし(光秀)に出来るのは、「本能寺の変を起こして信長を退場させることくらいだよ」、的な?
いずれにせよ、家康という人間が、そこまでの様々なキーパーソンたち(信長、光秀、秀吉とか)のおぜん立て・下地づくりがあったうえで台頭してくる人間なんだ、みたいなことを暗に表したシーンなのかもしれない。
徳川家康は風間俊介が演じることが決まっているので、子役の竹千代が、いつ風間君に移行するのかわからないけど、“光秀と家康”という見方が出来るシーンが今後もあってほしいなとは思う。
その他、諸々の感想
・結局、藤庵先生は無事だったのか? 薬を売りに来た光秀と菊丸が逃亡したことから、明らかに怪しいことが織田方にも判明しちゃったわけだし、藤庵の身もそれなりにヤバいのでは。
・今回、「本能寺」というワードが登場。竹千代の登場とともに、今後の歴史の流れを知っている我々にとっては、盛り上がる展開だった。
・その流れで、種子島の話も登場。種子島といえば、日本史の授業で習った種子島時尭(ときたか)を思い出す。今後登場するのか?(そもそも光秀と生きている時代がかぶっている人なのかも良く知らないが)。ていうかこれを習った当時、種子島にいるのが、種子島さんって、どういうネーミングの仕組みなのよって思ったのを、今でも思い出す。
・信秀が、やっぱかわいい。斎藤道三よりも、信秀の方がなんか愛着が湧く気がする。
・信秀でいえば、信秀の肩の弓の傷の件は、藤庵が美濃に伝えた情報が正しいのか、嘘なのか、よくわからなかった。夜に汗をかいて眠れないみたいな症状は、その弓についていたという毒のせいなのか、単純に精神的なものが原因なのか。そもそも藤庵は味方なのか、敵なのか?
・駒はまだ登場するっぽい。1話のレビューでは駒が「いだてん」の時のシマちゃんみたいになるのかどうかみたいな話をしたけれど、結局彼女はどうなっていくのか。今回の話では、菊丸の怪しい素朴さと対比されて、駒の清廉な素朴さがより際立っていたなとは思う。
・オープニング映像が、いったい何を表しているのか、いまだによくわからない。特に、映像の後半で、家の中に村人?みたいな複数の人々がいて、こっちを真顔で見つめてきてる、っていうもはやホラーみたいな映像が挟まるんだけど、あれは何なのか。オープニング映像に関しては、また文章を改めて、何が映ってるかと、何を表してるのかの考察をしたいと思っています。
・次回は、 予告を見る限り、京都が主軸の話になるっぽい? あと、松永久秀とか、足利義輝とか、そこら辺の幕府関係者とか、1話以降最近出てこなかった人たちがようやくここで出てくるっぽい。
第5話に、つづく。
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